報道によると、死亡したのはパラワン州プエルトプリンセサ在住のエマ・アミットさん(51)です。彼女は、大食い企画や、地元の豊かな自然の中で食材を採取して調理するアウトドア料理動画などを投稿していました。
デビルクラブを動画内で食べた

2026年2月、フィリピンのパラワン州プエルト・プリンセサで、エマ・アミット(Emma Amit)さん(51歳)というフードブロガーが、猛毒を持つ「デビルクラブ」を食べて死亡する事故が発生しました。
食べた後に毒で亡くなる
- 2月4日:エマさんは自宅近くの海辺でカニや貝類を採取し、その様子をFacebookで配信
- カニをココナッツミルクで調理して食べる動画を投稿
- 食後すぐに意識を失い、けいれんや唇が青くなるなどの症状が出現
- 2月6日:病院に搬送されたが、2日後に死亡が確認された
- エマさんと一緒にカニを食べた友人も死亡
- 当局が自宅を調査したところ、7個のカニの殻が発見された
デビルクラブ(Devil Crab)とは

正式名称と分類
- 学名:Zosimus aeneus(ゾシムス・エネウス)
- 和名:ウモレオウギガニ
- 英名:Devil Crab(デビルクラブ)、Toxic Reef Crab、Devil Reef Crab
- 分類:十脚目オウギガニ科
あまり知られていないけど意外といる【毒のカニ】 陸上性のカニには要注意?
特徴
- サイズ:甲幅約6〜9cm
- 生息地:東アフリカ、インド太平洋、ハワイなどの熱帯・亜熱帯のサンゴ礁域
- 日本での分布:主に南西諸島、小笠原諸島、八丈島、伊豆大島など。2016年には和歌山県沖でも確認
毒性の詳細
デビルクラブが持つ毒は非常に危険です
毒の種類
- テトロドトキシン(フグ毒と同じ):青酸カリの約1000倍の毒性
- サキシトキシン(麻痺性貝毒)
毒性の特徴
- 加熱しても分解されない:調理しても無毒化できない
- フィリピンでは最も毒性の強いカニとされている
- 中毒事例の50%が致死的という極めて高い死亡率
症状
- 神経麻痺
- 呼吸困難
- けいれん
- 摂取後数時間以内に死に至る可能性
毒の由来
- カニ自身が毒を生成するのではなく、餌として食べた有毒生物から毒を蓄積
- そのため個体や地域によって毒性が異なる
気をつけるべき類似の有毒カニ
スベスベマンジュウガニ(Atergatis floridus)
あまり知られていないけど意外といる【毒のカニ】 陸上性のカニには要注意?
- 特徴:滑らかで光沢のある、まんじゅうのような外観
- 毒性:テトロドトキシンとサキシトキシンを含む。ウモレオウギガニと同等かそれ以下の毒性
- 分布:日本各地の浅い磯に生息
- 知名度:日本で最も有名な毒ガニ
その他のオウギガニ科の有毒種
- ムラサキヒメオウギガニ
- Atergatis属の各種
- Zosimus属の他の種
共通の特徴
- イチョウの葉のような形状の甲羅
- 小型(5〜10cm程度)
- サンゴ礁や岩礁の浅い海域に生息
陸上性のカニ類
- クロベンケイガニ
- アカテガニ
- ヤシガニ(厳密にはカニではないがヤドカリの仲間)
危険性
- 有毒な植物や腐敗した哺乳類の死骸を食べることがある
- 消化管に有毒成分が残っている可能性
- 丸ごと食べると食中毒のリスク
安全のための注意事項
- 見慣れないカニは絶対に食べない
- オウギガニ科の特徴(イチョウ葉型の甲羅)を持つ小型カニは避ける
- サンゴ礁や岩礁域で採取したカニは特に注意
- 加熱調理しても毒は消えないことを認識する
- 地域の保健当局の警告に従う
フィリピン当局も「デビルクラブは数時間で死に至る可能性がある」として、地域住民に警告をしています。

コメント